不眠症 うつ

不眠症でうつになる!?

睡眠不足は身体の病気を引き起こすだけでなく、うつ病や統失調症などの精神的な病気を発症することも知られています。

 

うつ病と睡眠不足には密接な関連があり、うつ病の約90%は不眠症状を主とする睡眠障害を患っていると言われています。

 

また、慢性感不眠を訴えている患者の約20%はうつ病患者であることが分かっています。

 

そして多くのうつ病患者はうつを発症する前に不眠症状があったと訴えており、不眠はうつ病や統合失調症の前駆症状であるということを覚えておかなければなりません。

 

ちなにに、不眠症の人は不眠症でない人よりも40倍もうつになるリスクが高くなると言われています。

 

うつ病と聞くと、抑うつ症状だけをイメージしてしまいますが、そのほかにも食欲不振や倦怠感、頭痛等の身体的な症状だけを呈する患者もいます。

 

 

厚生労働省が行った調査では、うつ病や双極性障害などを含む「気分障害患者数」は1996年と1999年の調査ではそれぞれ43.3万人と44.1万人であり、ほとんど増加していませんが、その3年後である2002年の調査結果では71.1万人と約1.6倍も急激に増加しています。

 

そして、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人と、最近になればなるほど大きく増加する傾向があるのです。

 

また、うつ病は一般的に女性や若者に多いとされていますが、日本では中高年の頻度が高いことも指摘されています。

 

特に、女性は男性の約2倍うつ病になりやすいとも言われています。

 

以上のように、うつ病患者はどんどん増加してきており、とても身近な病気になってきているのです。

 

そして、うつ病患者の増加と同じように不眠を訴える患者も増加しており人的・経済的損失の大きさから社会問題にもなっています。

 

うつ病の不眠症の特徴

 

うつ病になっていても最初は気付かない人がたくさんいます。

 

しかし、うつ病になるとほぼ全ての患者に不眠症が起こり、急激に不眠が悪化したり一日中眠れないということもあり得るのです。

 

不眠症の症状には、寝付くのに時間がかかる「入眠困難」、夜中に何度も目が覚めて再入眠が出来なくなる「中途覚醒」、希望する起床時間よりも約2時間早く目覚める「早朝覚醒」、一晩中グッスリと眠れた感じがしない「熟眠障害」の4種類がありますが、うつ病の患者の9割はこれらの不眠症上のいずれかを患っていることが分かっています。

 

全ての症状が認められるのですが、その中でも最も多く認められるが「入眠困難」と「早朝覚醒」ですが、うつ病患者には過眠を訴える人もいるのが特徴です。

 

 

また、うつ病患者は「体重減少」、「食欲低下」、「頭痛」、「めまい」、「動悸」、「便秘」、「下痢」等の症状も見られます。

 

 

また、うつ病による不眠症は簡単には治らないのが特徴で、何もしなくても治るということはないのできちんと治療を行う必要があります。

 

うつ病を伴う不眠症の場合は、「睡眠薬」だけでは治らないので、抗うつ薬と睡眠薬を併用する必要があります。

 

うつ病患者にいくら不眠治療だけを行っても、うつ病が治るということはありません。

 

うつ病は出来るだけ早く治療をしておかないと、最悪の場合"自殺"という最悪の自体を招くことにもなりかねません。

 

 

>>睡眠薬に頼らないぐっすり眠る方法とは!?おすすめの睡眠サプリ特集<<

 

 

睡眠不足で自殺率が増加

 

うつ病になって最も気をつけなければならないのが"自殺"を行うことです。

 

うつ病による自殺は、「うつ病になりかけ」の初期と「回復してきた頃」に多いことが分かっており、特にこの時期は周りが気を付けてあげる必要があります。

 

何故初期や治りかけのときに多くなるのかと言うと、うつの症状が重いときは自殺する気力すらなくなってしまうからだと考えられています。

 

ところで、日本や韓国は世界的に見ても自殺者が多い国として有名なのはご存知でしょうか?

 

そして、日本と韓国は世界的に見て睡眠時間が短い国でもあるのです。
詳しくは「日本人の平均睡眠時間はどれくらい!?」をご覧ください。

 

つまり、日本と韓国に共通しているのは、睡眠時間が短くて自殺者が多いということです。

 

ところが韓国と日本では自殺者の年代や原因が少し異なっており、韓国では高齢者の自殺が非常に多い傾向があるのですが、日本では高齢者に限らず若者や子供の自殺者も決して少なくはありません。

 

これは韓国では貧困高齢者が先行きを不安視して自殺をすることが多いのに対して、日本の自殺者はストレス社会によるメンタル的な理由で自殺をする人が多いことが挙げられます。

 

超ストレス社会と言われる日本では、ストレスがうつ病の大きな原因となっているのです。

 

ちなみに、日本で行われた研究では7〜8時間の間の睡眠時間をとっている人の自殺率が最も低いことが分かっています。

 

うつ病の人は睡眠時間が極端に短かったり、反対に極端に長いという人が多いのです。

 

つまり、少しでもうつ病を予防するために重要になって来るのが睡眠なのです。

 

睡眠といっても、ただ寝れば良いというわけではなく、しっかりと脳と身体を休めてあげる必要があるので、質の高い睡眠でなければ意味がありません。

 

また、睡眠をとることはストレスを軽減するためにも重要になってきます。

 

ストレスはうつ病の主要な原因になります。

 

うつ病の大敵であるストレスは睡眠不足自体でも引き起こされ、さらに睡眠不足によって思考力や集中力が低下して"仕事でミス"をしたり"学校で勉強についていけなくなる"ことでさらにストレスを感じてしまうのです。

 

そしてそれだけでなく、ストレスは"セロトニン"という「うつ」を予防したり改善してくれる作用のある物質を不足させてしまうのです。

 

うつ病になるとセロトニンが減少する

 

うつ病とセロトニンには非常に強い関連があり、うつ病はセロトニン不足やセロトニンに関連する神経の異常が原因で起こると考えられています。

 

セロトニンは脳幹の中にある「縫線核」というところに集中している"セロトニン神経"から分泌されるもので、目から光の刺激を受けることによって分泌されます。

 

うつ病はセロトニンの分泌量が減少するとなりやすくなってしまうのですが、セロトニンの分泌量が減少することで不眠症にもつながるのです。

 

何故かというと、セロトニンは睡眠を司るホルモンであるメラトニンの分泌量と正反対のリズムを持っているからです。

 

セロトニンは朝起きてから太陽の光を浴びることで分泌し始め、その代わりに睡眠ホルモンであるメラトニンが減少していきます。

 

セロトニンをたくさん分泌させるためには、朝起きた後すぐにカーテンを開けて太陽の光を浴びると効果的だと言われています。

 

そして、昼間にたっぷりとセロトニンが分泌されると、そのセロトニンが睡眠ホルモンであるメラトニンに変わり、睡眠を促してくれるのです。

 

つまり、昼間にセロトニンがたくさん分泌されればされるほど、メラトニンがたくさん分泌されることになります。

 

セロトニンの働き

 

それでは、そもそもセロトニンはどのような働きをするのでしょうか?

 

セロトニンというのは感覚の情報を神経から神経へ伝達する神経物質のひとつです。

 

 

セロトニンがたくさん分泌されればストレスの影響をあまり受けなくなり、ストレスが溜まってもすぐに発散出来ます

 

 

セロトニンが不足していると「うつ状態」に陥ってしまいやすくなるのですが、セロトニンが十分に分泌されていればストレスを受け流してくれるのでストレスが溜まらなくなってうつ病にもなりにくくなるのです。

 

ところが、セロトニンはストレスを受けることで情報の伝達が上手くいかなくなり分泌量が減少してしまいます。

 

逆に、セロトニンが増えればストレスを受けやすくなります。

 

しかし、遺伝的に日本人は欧米人と比べてセロトニンの働きが弱い人が多いことが分かっています。

 

それに加えて睡眠時間が短い日本人は、不眠症になりやすくうつ病になりやすいというのも当然なのです。

 

セロトニンを増やす方法とは!?

 

それではセロトニンをたくさん増やせば良いのではないかということになりまよね。

 

セロトニンは体内では合成されないのですが、トリプトファンと呼ばれる"必須アミノ酸"を摂取することで合成することが出来ます。

 

本来であれば手っ取り早くセロトニンを直接脳内に送り込みたいところなのですが、脳内に送り込むためには"血液脳関門"を通過しなければなりません。

 

しかし、血液脳関門を通過させることが出来るのはアミノ酸やグルコース等の栄養素だけなのです。

 

つまり、セロトニンを増やしたいのであればアミノ酸であるトリプトファンが含まれている食べ物を摂取すれば良いのです。

 

 

また、セロトニンはサプリから補うことも出来るので、うつ病の予防や改善をするなら普段からサプリを取って補うのもおすすめです。

 

ストレスを感じているのでれば、サプリからも効果的に摂取して早めに対処しておくことが大切です。

 

最後に

うつ病にならないためには、良質な睡眠、ストレスを溜めないこと、セロトニンを増やすことが重要なポイントになります。

 

うつ病な誰でもなり得るもので、「自分は大丈夫」と思っていても気が付いたらうつになっていたということが実際にあります。

 

一度うつ状態になってしまうと簡単には元に戻らないので、普段からうつになるリスク因子は極力減らすようにしましょう!

 

 

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