寝る前の運動やストレッチは本当に睡眠に効果的!?
「普段あまり運動をしない人が、久しぶりに運動をしてとたくさん体を動かしたらその日の夜はいつもよりグッスリ眠れた・・・」
というのはおそらく誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?
運動と睡眠は全く別のものですが非常に密接な関連があり、日常的に運動をしている人は深い眠りにつきやすいということが分かっています。
「グッスリ眠りたいのになかなか寝付けない・・・」
このような睡眠の悩みをお持の人は日常生活に運動を取り入れてみましょう。
しかし運動するとはいっても、どんな運動をしても良いというわけではありません。
やり方によっては逆に不眠を引き起こしてしまうこともあるのです。
そこで、夜にグッスリと眠れるおすすめの運動方法をご紹介します。
睡眠に効果的な運動する時間はいつ!?
快眠するための運動はいつ行っても良いというわけではありません。
そこで重要なキーワードとなるのが「深部体温」です。
自然な眠りにつくためには、上昇した深部体温をいかに急激に下げるのかが非常に大切なポイントになってくるのです。
そのためには、昼間から夕方の間に運動をして深部体温を上げるのが最も効果的です。
この時間帯に運動することで、睡眠前に深部体温の下げ幅が大きくなり快適に眠ることが出来るようになります。
また、朝起きてから11時間後に運動を行うのが最も寝つきが良くなるとも言われているので、その考え方だと朝6時に起きている人は夕方の5時、朝7時に起きている人は夕方6時に運動するのが最も効果的だということになります。
しかし必ずしもその時間でなければいけないということはないので、空いた時間を有効に使うようにすれば良いでしょう。
ただし、運動をするのは寝る3時間前までにしておきましょう。
それ以降の運動は体を興奮させてしまい、逆に眠りを妨げてしまう原因になってしまいます。
よく仕事が終わってから夜の21時以降にジムに通っている人もいますが、それでは深い眠りにつくのが難しくなってしまうのでなるべくであれば早い時間帯に行くことをオススメします。
不眠症の人や夜に眠れなくて困っているという人は、意識的に運動を取り入れるようにしてみてください。
運動を行うことで深い眠りにつくことが出来るようになり、それだけでなく健康にも良いので時間に余裕がある人や不眠で悩んでいる人は日常生活に運動を取り入れることをおすすめします。
ただし、単発で行うのではなく、定期的に運動を行うことでより眠りやすくなるので、なるべく続けられるような自分に合ったエクササイズを取り入れるようにしましょう。
有酸素運動でもっと快眠出来る!?
ところで、運動をすると言ってもどんな運動をすれば良いのか分からないという人もいますよね。
それでは、睡眠に良い運動とはどんな運動なのでしょうか?
睡眠に良い運動は適度に身体を疲れさせるような運動であり、激しすぎる運動は身体に負担を与えてしまい、さらに疲労が次の日に持ち越されてしまうこともあります。
そこでおすすめなのが、酸素を体内に取り入れながら行う"有酸素運動"です。
実際に、「定期的に運動を行っている高齢者」を対象にした調査では、運動をしている人には不眠の悩みが少なかったという結果も出ています。
有酸素運動は無酸素運動とは違って高齢者で体力に自信がない人や運動が苦手な人でも気軽に出来るのも良いところです。
そこで、普段運動をしない人や何をやれば良いのか分からないという人は、まずはウォーキングから始めてみましょう。
ウォーキングといっても散歩をするわけではなく、エクササイズとしてのウォーキングを意識して行うことが重要です。
時間は目安としては30分以上行うことが理想的ですが、最初は20分くらいでも大丈夫です。
大体1週間で3回〜5回くらいのペースで行うと良いでしょう。
また、ウォーキングよりも効果的なのは軽いジョギング(スロージョギング)です。
ウォーキングよりもエネルギー消費が高いのでより睡眠効果があり、それでいて身体への負担も少ないので高齢者にもおすすめです。
また、効果的に深部体温を上昇させることが出来るので非常におすすめです。
1日30分以上を目安に無理をしない程度にやってみてください。
その他にも、水泳やサイクリング等でも良いので、自分に合った有酸素運動を行うようにしましょう。
終わった後にヘトヘトにならないような運動を定期的に行うことがコツです。
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寝る前のストレッチで身体をリラックス
お昼や夕方にかけて運動をすることが出来れば良いのですが、現実問題として仕事等で難しい人もたくさんいますよね。
また、体を動かすのがあまり好きではないという人もいるかもしれません。
そんな人は寝る前に軽いストレッチやヨガをするのも効果的です。
ストレッチなら運動が苦手な人や時間がない人でも家の中で簡単に出来るので是非取り入れてみてください。
ただし、覚えておいていただいたいのはストレッチの目的は体を柔らかくしてリラックスさせることであり、運動をするというのとは少し意味合いが異なります。
ストレッチは体を疲れさせることが目的ではないのです。
ストレッチを行うタイミング
ストレッチを行うタイミングは寝る1時間前くらいが良いのですが、なるべく体が温まっている時の方が効果的なので、お風呂上りの体温が上昇している時に行うとさらに効果がアップします。
また、お風呂上りのストレッチは血液の巡りが良くなることで代謝も上がりダイエットにもつながります。
お風呂に入るのはいつも早いという人は、寝る1時間前くらいを目安にしてストレッチを行いましょう。
ストレッチをするときは、筋肉や腱が伸びて"痛気持ちいい"くらいの強度で行うようにするとより効果があります。
ハリキリすぎてあまり激しいストレッチを行ってしまうとせっかくお風呂で副交感神経が優位になっていたのに、交感神経が優位になってますます睡眠から遠ざかっていってしまいます。
快適で良質な睡眠をとるためには、就寝前にリラックスした状態にしておかなければなりません。
寝る前は興奮しないようにリラックスさせることを心がけましょう。
筋肉をつければ快眠出来る!?
あまり知られていませんが、筋肉は熱を出すという重要な働きもしているのです。
これが眠りにどう関係しているのかというと、筋肉が多い人の方が熱を生み出しやいため深部体温が急激に上がりやすくなり、その分深部体温の下げ幅も大きくなるためより快適に眠りにつくことが出来るのです。
また、筋肉量が多くなると酸素の消費量が増えることで使われるエネルギーも多くなるのですが、筋肉が多い人は起きている時間が多いほどエネルギーを使いすぎてしまいしまうため、それを抑えるために体を休めようとして眠くなってくる仕組みになっています。
つまり、筋肉がついている人ほど快眠出来るということになるのです。
男性よりも女性の方が不眠症になる割合が多いのも、筋肉量が関係しているとも言われています。
ということは、筋肉をつければ良いということになりますが、筋肉の部位でも特に深部体温に関係しているのが背中とお尻の筋肉だと言われています。
もちろん筋肉はバランスよく付けた方が良いのですが、お尻と背中の筋肉を意識的につけるようにすればより快適な睡眠がとれるようになります。
ウォーキングをするときにお尻をキュッと引き締めるようなイメージで意識しながら歩くとお尻の筋肉もついて一石二鳥です。
もちろん座っているときでも有効なので、気が付いた時でも良いのでやってみてください。
筋トレと聞くと、激しいとレーニングをしなければいけないようなイメージがあるかもしれませんが、適度な負荷をかける程度でも問題ありません。
朝の運動は避ける
よく朝起きてからすぐに散歩やジョギング等のエクササイズを行っている人がいますが、朝早い時間は1日の中でも最も運動に向いていない時間帯なのです。
早朝は脱水状態になっているので血液が詰まりやすく、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こしやすい状態になっています。
また、交感神経は朝起きてから徐々に優位にしていく必要があるのですが、朝から運動をすると一気に交感神経が優位になってしまいます。
そうすることで心臓に負担がかかってしまい、突然死などを引き起こす原因にもなってしまうのです。
また、睡眠に効果的な時間帯は昼以降なので、朝から運動を行っても夜グッスリ眠れるわけではありません。
朝の運動は体に負担をかけてしまうだけになるので、特に高齢者はなるべく避けるようにした方が良いでしょう。