寝る前のお酒は熟睡出来る！？寝酒と睡眠について
「今日は眠れないから、寝る前にお酒を飲もう・・・」
こんな経験はありませんか？
寝る前にビールや焼酎、ウィスキー等のアルコールを飲んだことがあるという人は少なからずいることでしょう。
日本人は昔から"寝酒"として睡眠薬感覚でアルコールを飲む人がたくさんいます。
ちなみに、"寝酒"とは眠りにつくためにアルコールを飲む行為のことです。
寝酒が1日の最後の楽しみになっているという人もいるかもしれません。
しかし、寝酒は日本人特有の習慣で、日本以外の国ではアルコールを寝る前に飲むという習慣はあまり根付いていないのです。
ところが、何故か日本では寝る前にお酒を飲むとよく眠れると思われており、寝酒が日課になっている人も珍しくありません。
中には、睡眠薬を飲むよりもお酒を飲む方が体に良いと思っている人もいるのではないでしょうか？
さて、それでは寝る前にお酒を飲むのは本当に睡眠に良いものなのでしょうか？
寝酒で良質な睡眠がとれる！？
「家でお酒を飲んだらウトウトしていつの間にか気持ちよくなって眠っていた」
という経験をしたことがある人も少なくはないでしょう。
確かに、アルコールには"睡眠導入作用"があるので寝酒をすると寝つきが良くなるのです。
しかし、ここで勘違いしてはいけないのはアルコールには脳を麻痺させる作用があり、寝酒で寝つきが良くなるのはあくまでも"脳が酩酊"しているだけなのです。
つまり、いくらアルコールを飲んで眠りについたとしても、それは本当の意味で意味で眠れているのではなく、実は脳も体も休めてはいないということです。
寝酒をした翌日の目覚めがスッキリせずに疲労感を感じてしまうのも、良質な睡眠がとれていなく熟睡が出来ていないからなのです。
お酒を飲むと眠くなるのは、決して良質な睡眠を呼んでいるわけではないということを覚えておきましょう。
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アルコールでは熟睡出来ない！
寝る前にお酒を飲んで眠りにつくと熟睡することが出来なくなります。
なぜかというと、アルコールは体内でアセトアルデヒドにという覚醒物質に変わるので睡眠を妨げてしまうのです。
だいたい眠った後3時間くらいで覚醒して目が覚める場合が多いと言われています。
また、アルコールには利尿作用があるため、睡眠途中で目が覚めやすくなります。
そしてトイレに行くことでさらに睡眠が妨げられ中途覚醒をしてしまうのです。
中途覚醒すると再び眠りにつくのが難しくなるので、睡眠のリズムが乱れて睡眠の質が低下していきます。
それだけではなく、寝酒をすると深い眠りにつきにくく、ずっと浅い眠りが続くので熟睡することが出来ないのです。
その上、アルコールの量が多ければ多いほど翌日の疲労感が強くなる傾向があります。
寝酒は一見するとグッスリ眠れているような気がしますが、実は熟睡を妨げるだけでなく正常な睡眠のリズムを乱してしまうのです。
寝酒はアルコール依存症の始まり
寝酒は睡眠の質を低下させるだけでなく、アルコール依存症にもつながるので注意しなければいけません。
不眠時に睡眠前にアルコールを摂取すると寝つきが良くなるのでついつい頼りたくなってしまうのですが、先ほどもお伝えしたとおり寝酒は睡眠の質を低下させるので、次の日に寝不足感や疲労感を残してしまいます。
そうなることで、さらにストレスも溜まって、またその日も寝酒をしてしまうようになるのです。
そして、これが悪循環に陥ってしまい最後には寝酒が止められなくなってしまいます。
しかし、毎晩習慣的に寝酒をしているとアルコール耐性が出来てしまい眠くなる効果も下がってしまい、以前と同じ量では寝つけなくなってしまうのです。
その結果、さらに寝つくためにアルコールの量がどんどん増えていって、やがてはお酒がなくては眠れなくなりアルコール依存症になってしまいます。
アルコール依存は眠りを妨げるだけではなく、健康にも様々な害を来します。
さらに、寝酒はイビキの悪化や睡眠時無呼吸症候群を悪化させ、高血圧や心臓病のリスクを高める原因にもなってしまいます。
そうならないためにも、いくら寝つけないからといってアルコールに頼るのではなく自力で自然な眠りにつけるようにすることが大切です。
お酒を飲むのは寝る4時間前までに！
寝酒をするのは睡眠にとって何一つ良いことはありませんが、お酒を全く飲まない方が良いというわけではありません。
体に支障を来さない程度の適度な飲酒はストレス解消にもなり、必ずしも悪いものではないのです。
また、会社の付き合いで飲みに行く機会が多いという人もいるでしょう。
しかし、お酒飲むのであれば寝る4時間前までに適度な量だけを飲むようにしましょう。
そうすれば睡眠中に覚醒することもなく、翌朝もスッキリと目覚めることが出来るでしょう。