通常私たちの体は睡眠中には休んでいる状態になっているのですが、身体が休んでいる間にも体内では健康を維持するために重要な働きをしてくれる大切なホルモンがたくさん分泌されているのです。

そして、そのひとつが「成長ホルモン」と呼ばれるホルモンです。

「成長ホルモン」というと、文字通り子供が大人になるためだけに必要なものだと思われがちですが、実は十分に成長した大人にとってもなくてはならないホルモンなのです。

確かに成長ホルモンには骨を伸ばしてタンパク質の合成を促す作用があるので子供の成長にも非常に重要なものではあるのですが、それ以外にも皮膚や髪の毛の再生を促したり、筋肉を増強させ代謝を調節したり、疲労回復、アンチエイジング等の作用もあり、大人にとっても大切なものなのです。

また、成長ホルモンには脂肪の燃焼を促進する効果もあるので、成長ホルモンを分泌させることはダイエットにも有効的になります。

逆に成長ホルモンが不足した状態になると、タンパク質や脂質、水分等の他社が上手く
行われなくなるので筋力が低下したいり、疲労感を感じやすくなったり、性欲が減退する等の様々な症状を引き起こしてしまいます。

その他にも、肌が荒れて老化を引き起こしたりと、成長ホルモンの不足は美容にも悪影響を与えてしまうのです。

それでは、成長ホルモンはどんなときにたくさん分泌されるのでしょうか?

成長ホルモンがたくさん分泌されるのはいつ?

「肌のゴールデンタイム」や「睡眠のゴールデンタイム」という言葉がありますよね。

肌(睡眠)のゴールデンタイムに睡眠をとると美容に良いとよく言われいるのも、実は成長ホルモンが多く分泌される時間帯だからなのです。

一般的にゴールデンタイムと呼ばれる時間帯は22時~深夜2時の間だと言われています。

従ってこの4時間の間に睡眠をとることが美容にも健康にも良いと言われているのですが、実際に夜の10時から睡眠をとることなんて簡単には出来ないですよね。

しかし安心してください。

昔は肌(睡眠)のゴールデンタイムはその時間帯だと信じられていましたが、現代では時間帯に限らず最も深い眠りについているときに現れることが分かっています。

それではその時間帯とは一体いつになるのでしょうか?

一般的には眠りに入ってから1時間後くらいに最も深いノンレム睡眠が現れると言われており、この時間帯を過ぎると徐々に浅い睡眠が多くなってきます。

つまり、眠る時間に限らず最初のノンレム睡眠の状態が来れば、例え真昼間から寝たとしても成長ホルモンはたっぷりと分泌されるのです。

また、成長ホルモンはノンレム睡眠のときに分泌されますが、1回の睡眠(7時間程度の睡眠の場合)で4~5回くらいレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが現れます。

最も大量に分泌されるのが最初のノンレム睡眠のときですが、そのあとにやって来るノンレム睡眠のときにも分泌が促されるので、やはり睡眠不足になると成長ホルモンが不足して美容や健康に悪い影響を与えてしまいます。

特に女性にとっては睡眠不足は肌の老化を引き起こす原因にもなるので、良質な睡眠をたっぷりとって成長ホルモンをたくさん分泌させることが大切なのです。

質の高い睡眠をとっていれば、高価な化粧品に頼らずに美肌効果を実感することが出来るでしょう!

ただし、成長ホルモンは運動不足やストレスによっても分泌量が少なくなるので日頃の生活習慣にも気を付けましょう!